どうも、大沼です。
前回、前々回に引き続き、フリジアンスケールについて学んでいきましょう。
これまでの記事で、フリジアンの基本的な構造は、ほぼ解説しました。
なので今回は、実際にフリジアンのフレーズを弾いてみて、
・フリジアンスケールというモノはどのような響きになるのか?
・同じマイナー系のスケールとしてよく対比させられる、
ナチュラルマイナーとはどう違うのか?
その辺りをやっていきましょう。
ではまず、今回もトニックはE音でいきます。
重要なポジションとして、6弦12フレットのE音を基準とした、
ここを使いましょう。
図1、Eフリジアン、6弦ルート
このEフリジアンと対比させるスケールとして、
次のEナチュラルマイナーのポジションもチェックしておいてください。
図2、Eナチュラルマイナー(Eエオリアン)、6弦ルート
これら2種のスケールで、それぞれフレーズサンプルを弾いてみて、
スケール(モード)の響きの違いを理解します。
それではさっそく譜例に行ってみましょうか。
まずはEフリジアンから。
譜例1、Eフリジアン、フレーズサンプル(※画像はクリックで拡大できます)
便宜上、譜割を付けていますが、ゆっくり目のテンポで
フリーソロの様な感じで弾いた方が
スケール(モード)の響きがわかりやすいと思います。
バッキングとして、6弦解放のE音を鳴らしながら弾いてみたり、
オープンコードやパワーコードのEmをジャーンと鳴らして、
その上で弾いてみる、というのもアリですね。
では次に、構成音が1音しか違わない、
Eナチュラルマイナー(Eエオリアン)のフレーズを弾いてみましょう。
譜例2、Eナチュラルマイナー(Eエオリアン)、フレーズサンプル
こちらも譜割りは参考程度にして、ゆっくりと
スケールの響きを確認しながら弾いてみましょう。
結構コテコテのフレーズにしてみたので、
フリジアンとの違いがわかりやすくなっているはずです。
どちらのフレーズも、
“そのスケールっぽく聴こえる”
ようなフレージングにしてあるのですが、
構成音が1音違うだけでかなり響きが変わる、
と言う事を実感してもらえるでしょう。
この、
「使う音階(スケール)によって聴こえ方が変わる」
「メロディー(やコード)の響きや感じが変わる」
というのが、俗に言う
「モードが変わる」
というものです。
今回弾いてみた2つのスケールを、
“そのスケールっぽく聴かせる”手法としては、
フリジアンは、
・特性音であるm2ndの音とその周辺の音列
・m6thの音とその周辺の音列
この辺りを重点的に攻めると、
フリジアンの感じが強く出ます。
図3、Eフリジアン
ナチュラルマイナー(エオリアン)の方は、マイナーペンタをベースに、
9th(M2nd)とm6thを絡める感じですね。
その2音の入れ方で、コテコテ度を調整するようなつもりで弾くと、
マイナーペンタとの差別化がやり易いでしょう。
図4、Eナチュラルマイナー
先ほどの譜例でも、それぞれのスケールをそのスケール足らしめる、
“特徴的な音”を多めに使っているので、よく確認してみてください。
これらを参考に、自分なりにスケールを弾き込んでみて、
アドリブの練習に生かしていきましょう。
それでは、今回は以上です。
ありがとうございました!
大沼
この記事へのトラックバックはありません。