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#09 『セッション“風”』、『アドリブ“風”』行為の弊害

どうも、大沼です。

これまで、

『アドリブの能力を、本当にアップさせるには、
 事前に“あなたの演奏を作り上げておく”という
 経験を積むこと』

『コピーとアドリブは、それぞれが鍛えられる能力、
 必要な能力のベクトルが変わってくること』

といった話をお話ししましたね。

当然、コピーは無駄ではありませんし、むしろ練習として必ずおこなう必要があるものですが、ただそれだけを続けていればアドリブ力に直結する、というわけではありません。

やはりどこかで、一度、コピーから吸収したエッセンスやテクニックを、自分のものとして構築し直す必要があるわけです。

この、インプットとアウトプットを『“つなぐ”行為』。

自分の中に取り入れたものの「出し方」を身に付けてこそ、「アドリブ」になっていくのです。

ということで今回は、タイトルの通り、

【『セッション“風”』、『アドリブ“風”』行為の弊害】

について考えてみましょうか。

おそらく多くの人が、一度はやったことがあるかもしれない、『スタジオセッション』についてです。
(※場所はスタジオにかぎりませんが)

友人でも、知らないひとでも、自分と同じように音楽をやっている人が集まって、自由に音を出し合う。

楽しいですよね。

むしろめちゃくちゃ楽しい。

基本のローコードを押さえるのすら厳しいような、完全初心者でもなければ、誰にでもやろう思えばやれることです。

ただ、その楽しさとは裏腹に、なかなか重要な、そして長い目で見ると、絶対に無視できないポイントがあります。

それは、

『そのセッションで行われている演奏やプレイは、
 音楽としてのクオリティが本当に保てているのかどうか?』

という部分です。

僕の、一見めんどくさそうなコンテンツ(笑)で、本気で勉強しようという想いを持てる、しっかりした感覚をお持ちのあなたなら、気が付いているはずです。

セッションの場において、

『なんとなーく弾くこと』
(※それぞれが、ただ無秩序に音を出しているだけに近い状態)

と、

『そのセッションでの演奏が、音楽として成り立っていること』

には大きな違いがあることに。

もちろん、僕もやったことがあるので、その場のノリや勢いで音を出していくのが楽しいのはわかります。

もしかしたら、巷でよく聞く話のように、面白い曲に繋がるアイディアが出るかもしれません。

ただ、向上心があり、冷静な判断ができる人であれば、いつか思うはずなのです。

これは単なる、

『セッション“風”』、『アドリブ“風”』の行為でしか
ないのではないか?

と。

というか、音を出し合うだけのセッション(≒アドリブ)だったら、もう今の時点でもできますよね?

必要なものは、

スタジオやライブの生の現場でやるならば、
バッキングができるメンバーと場所。

家で個人的にやるならバッキングトラックだけです。

あとは、実際に『やる、やってみる』という気持ちだけ。

これは、「誰かにアドリブを習う」とか、「先々のために、キチンと勉強したり、訓練したりする」のとは違い、ただ「始める勇気があるかどうか」の問題ですよね。

極端なことをいってしまえば、わざわざ習ったり、そんなに練習や勉強をしなくてもできますし、予定を立てて、その場に行ってしまえば済むことです。

そして、実際にやってみると実に楽しい。

なんだか音楽家っぽいような気分にもひたれる。

ですが、重要なのは、

『それで(それだけで)自分は納得できるのか?』

と言うことです。

繰り返しになりますが、おそらく少し小難しいであろう僕のメルマガやコンテンツを読み続けてるような人は、世の平均な基準よりも上達意識があり、向上心が高いはずなので、今の自分のプレイには納得がいっていないと思うんですよね。

そういったセッション(もしくはそこで行う演奏≒アドリブ)の、いっときの楽しさとは裏腹に、

『本当はもっと、俺が本心からイメージしてるような、 理想の演奏、素晴らしい演奏がしたい』

と思ってるのではないでしょうか。

『楽しい(多くの場合楽しいだけ)』のと、『自分に納得がいく』&『自分のプレイに自信が持てる』のは必ずしも一致しないし、多くの場合、隔たりがあります。
(※楽しいだけで終わることが、必ずしもダメだとは言いません)

僕らはもっと、『音楽的にしっかりとした』、例えば自分の演奏を聴いた人に、

「すげぇ!」

とか、

「あの人の演奏良いなあ」

と言ってもらえるような、そういうアドリブが出来るようになりたいんじゃないのですか?

これは、仮にあなたが聴く側だったとして、

『本当に、今のあなたの演奏で感動できるのか?』

という視点でもあります。

もちろん、たまの楽しみや、経験としては、

「セッション“風”」、「アドリブ“風”」

でも全然かまいません。
(※むしろやらないよりはやった方がいいです)

気軽に楽しむことも時には必要ですし、それがモチベーションに繋がることもあるでしょう。

ただやはり、それと同じくらい、

『真剣に作り上げてみないと辿り着けないレベル』

があるのです。

自分が望む、

・本当にたどり着きたい演奏レベル

・音楽家&ギタリストとして身につけたい総合力

とは、一体どういうものなのか?

この辺り、じっくりと、自分の胸に問いかけてみる必要がありますよね。

それでは次回、【#10 全ての人が一発目から最高のフレーズを作れるわけでは無い】に続きます。

ありがとうございました!

大沼

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プロフィール

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名前:大沼俊一

ギタリスト、音楽家、ギター講師



~全てのギタリストに音楽の基礎教育と、
音楽を学ぶ事の楽しさを~


このブログでは「僕自身が独学で学んでいた頃、こんなことが知りたかった」と言うテーマで発信しています。

音楽そのものの構造を何も理解せずに、がむしゃらにコピーをしていくのもありと言えばありですが、どうしても練習効率が悪くなりがちです。

この先、どんなジャンルに進むにしても必ず役に立つ、ギタリスト必修の知識を、早い内に身に付けてしまいましょう。

ギターテクニックと、感性、知識、音楽理論を結び付ける事が、圧倒的な上達スピードを生み出す秘訣です。


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