どうも、大沼です。
今回は、【スケール講座vol.10】テキスト配布の連絡と、
『毎日、自分の理想通りの行動がとれるようになるには?』
と言うテーマで、お話ししてみたいと思います。
さて、このブログやメルマガを読んでくれている人は、向上心も高く、自分のなりたい理想像に向かって、少なくとも世の大多数の人よりは、色々と行動を起こしている人かと思います。
(※そうじゃなかったら、そもそもここにこないし、メルマガに登録する気も起きてないはずなので笑)
ですが、自分の理想の為に、「(新しく)こういうことをやっていこう」と思っても、ついつい、「面倒だな…」と感じたりして、やらなくなってしまうことってありますよね。
この、
【やった方が良いとわかっているのに、ついついサボってしまう』
これが起こるそもそもの原因と、ここから理想通りの行動が取れるようになる対策を今日は考えてみましょうか。
まず、どんな分野で新しいことをするにも、中々、習慣化まで行けない理由として、
『ホメオスタシス』
と言う、元々、生き物としての人間に備わっている機能があります。
(※聞いたことがある人も多いかもしれません)
この「ホメオスタシス」とは、日本語では「(生体)恒常性」と訳され、ざっくりと解説してしまうと、
『外部の環境に関わらず、人体にとって平常とされる状態や、今現在の状態を勝手(自然)に保とうとする』
と言う感じの機能です。
例えば、何かしらの理由で体温が上がったり下がったりしても、自然に汗が出たり身体が震えるなどして、勝手に平熱(近辺)に戻そうとしてくれますよね。
他にも、切り傷などの怪我をしても、時間が経てば(基本的には)元に戻りますし、病気になっても、モノとその人体質にもよりますが、まあ、寝るなどして休息を取れば普通は治ります。
後は、内臓などが、僕らが意識しなくても勝手に動いてくれているのは、「自律神経」が働いてくれているからで、これも生命を維持するための機能ですよね。
で、ここまでが「生物学的なホメオスタシス」の意味なのですが、
もう一つ、『心理学的な面、精神的な面でのホメオスタシス』の解釈があります。
こちらが今回の本題で、要するに、
『人間には、心理、精神的な面でも、出来るだけ今と同じ状態を保とうとする』
と言う「ホメオスタシスの機能(影響)」があるわけですね。
今までやっていなかった、「新しいことをやる」「新しいことを習慣化しようとする」と言うのは、
「自分を今とは別の状態にしようとしている」
わけで、「生命維持の為に出来るだけ同じ状態を保ちたい」ホメオスタシスの機能から、強烈なブレーキが掛かるわけです。
(※何かを始めても3日坊主などになってしまうのはこのようなものが主な原因です)
ですが、このブレーキをどうにかしないと、自分が進歩するための行動を中々取れない(取りにくい)ので、それをどうにかして取っ払う為の方法を、色んな方面から最近のメルマガで語ってるところもありました。
ちなみに、なぜ、こういった心理的ブレーキが発生するのか?をざっくり説明してしまうと、
『何だかんだ言って、「“今の状態”が生命を維持できている安全な状態」であり、 ここから変化を起こすと、命がおびやかされる可能性がある』
と本能的に感じるから、とされています。
だから、
【新しいこと = 今まで慣れ親しんでないもの ≒ 危険な(状態へ導きかねない)もの】
と言う様な認識になり、中々行動が続かないわけですね。
よって僕らは、自分が成長し、望んだ状態に成るために、このホメオスタシスと戦ったり、なだめたり、だましたりして、大事な進歩の為の行動を取れるようにしていく必要があるわけです。
例えば、自分に強制的な変化を起こさせる方法として有名なのが、
『環境を変える』
と言うものですよね。
「学校(に行ってしまう)」などが典型例ですし、自分が達成したいことをすでに達成している、師匠(や先生)的な存在と同じ時間を過ごすレッスンなども、環境が変わっていると言えます。
こういう場所に行ったり指導してくれる人の近くにいると、ある種強制的に普段と違うことをやらされ、ホメオスタシスを無視する様な行動を取ることになるので、何だかんだ言って成長するわけです。
他にも、自分一人でやる場合は少し強度が弱いですが、(自分の理想の状態に成るための)本を買って読むとか、音声学習をするとか、今で言えば、オンラインサロンや通信教育を受けるとか、環境や状態を強制的に変える方法は色々ありますよね。
そしてやはり、何かを学ぶにしても、技術を磨くにしても、結局は「自分一人で研鑽している時間」が一番長くなるのですから、『自力で、自分の精神をコントロールできると強い』わけです。
で、それについて、個人的に普段良くやっている、
ホメオスタシスのブレーキが掛かったときに、自分一人でも出来る、
『認識チェンジ』
という方法があるので、これを紹介したいと思います。
合計7つのプロセスがありますので順に見ていきましょう。
1、自分の理想の状態に成る為に、新しくやりたいこと、やるべきこと、習慣にしたいことをはっきりさせる(止めたいことを止める方向でも可能)
2、新しい行動に取り組もうとしたとき、めんどくせえな、やりたくねえな、と言う気分が出てきたら、一度冷静になって「自分がそう感じていること、それ自体」を観察する
3、その「(やるべきと思っていることや、新しいことに)取り組みたくないな」となる感覚は、「ホメオスタシス」によるものであることを認識する
4、「あー、今自分は、生き物として備わっている本能によって、新しいことをやりたくないような気分になっているんだな」と、自分の反応を客観的に理解する
5、まずはここまで認識が進むと、最初に、「やりたくない、めんどくさい」と感じていた時よりも、頭や気持ちがすっきりしているはずなので、このタイミングで、即、望む行動に移すか、もう少し落ち着かせたいと感じるならば、何もせず深呼吸や瞑想の様な精神を安定させる状態を保つ
6-1、(5)で即行動に移せると感じるならば、今すぐに、自分が望む状態に成るための新しい行動を「実際に」行う
6-2、(5)で、まだ「サボりたい感」のようなものが残っていて、もう少し気持ちを落ちつかせるべきだ、と感じるならば、深呼吸や瞑想など、「(ある種)何もしない状態」を保ちながら、「自分が望む行動を取ったら、その先の未来にどんな良いことがあるか?」などの理想をイメージする。
そして心が落ち着き、意識が目標に定まったら、(6-1)の「実際の行動」に移す
7、日々、これらのプロセスを、心に迷いや躊躇が沸き起こるたびに繰り返し、新しい行動を習慣化していく
と、こんな感じです。
さて、上にも書いていますが、やってみると、基本的にはプロセスの4、5辺りまでくれば、かなり頭(思考)や気分がすっきりしているのを実感できるかと思います。
(※今回のテーマに限った話ではないのですが、『自分が今どういう感情になっているのか?を客観視する』と言うのは、心を落ち着かせ、精神を統一する為の基本的な技術だったりもします)
そして実は、この「認識チェンジ」自体も、今までと違うことをやっているわけなので、心理的なブレーキがかかることがあり、上記プロセスで言うと5、6の辺りで逡巡し、中々行動に移せないこともあります。
なので最初は、「行動を起こせる時と起こせない時」に分かれる可能性も普通にあるのですが、これは別に、最初から完璧じゃなくても大丈夫です。
この思考プロセスは、道具も要らない、全て脳内で行えることなので、ある意味「優しい訓練」としてことあるごとに繰り返し、「こういう時に“行動を起こす方”が自分の通常の状態なんだ」と、このプロセス全体も習慣化してしまえばいいのですね。
まとめると、この表現が正しいのかはわかりませんが、
『自分の望む方向にホメオスタシスを上書きする』
みたいなイメージです。
結局は、以前のメールでお話しした、「(望む行動の)実行率を上げる」と言う話と同じで、前よりも理想通りの行動をとれる割合が増えていけば、どんどん物事が進んでいきます。
いつか書いた、イメージトレーニングなんかも、望むイメージを何度も繰り返すことによって、「理想の状態を当たり前にする」ためのものだったりもします。
もちろん、先ほども言ったように、
『強制的にやらざるを得ない環境に身を置く』
などももちろん効果はあるので、必要なものを組み合わせて、自分の理想通りの行動を増やしていくのがベストですね。
ギターや音楽でも、勉強でも、ダイエットや運動でもなんでも、新しいことを始める時、結局は、
『ホメオスタシスの抵抗に打ち勝てるかどうか?』
と言うところに重要なポイントは集約されてくるので、
自分の精神(≒脳)をコントロールできる方法を作って鍛えておこう、ということです。
そして何事も、結果を焦らず、急がず、毎日地道に、が大事ですね。
全ての行為、全てのプロセスが、自分が良い方向に向かっていく為の訓練だと思って、頑張っていきましょう。
ということで、今回は以上になります。
ありがとうございました!
大沼
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