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ギタリストにとって使いやすい形の、4種類のブルース・スケール

どうも、大沼です。

 

ここ3回ほど続いてきた、ペンタ+αのお話ですが、
今回でまとめましょう。

 

色々な形で解説してきましたが、実際の所は、大きなくくりで言えば、
ブルース・スケール(ブルー・ノート・スケール)系のネタになります。

 

この「ブルーススケール」なのですが、このスケールが
どのようなスケールの構成を指すのか?については諸説あり、
文脈によっても、解説のされ方が少し変わってきたりするんですよね。

 

なので今回は、『ギタリストにとって使いやすい形』を基本に、
4種類ほど紹介していこうと思います。

 

4種類といっても、全てこれまでやってきたものなので、
新しく覚える必要はありません。

 

「それぞれをブルーススケール的な視点から、もう一度確認してみよう」
というのが今回の主旨です。

 

ではまず、各スケールを比べやすい様に、
基準音(トニック)は6弦8フレットのC音に設定します。

 

ポジションは以下の様になりますね。

 

ポジション1、マイナーペンタ+♭5系

ペンタまとめ2

ポジション2、メジャーペンタ+m3rd系

ペンタまとめ1

ポジション3、メジャー、マイナー両ペンタ複合+♭5系
(※主に赤枠内で弾く方が演奏しやすいです)

ペンタまとめ3

ポジション4、ミクソリディアンスケール

ペンタまとめ4

 

と、こんな感じで、基本的には最近学んできたものですね。

 

ブルー・ノートとされるのは、m3rd、♭5、m7thなので、
各ポジションには、そのどれか、もしくは全てが含まれています。

 

ミクソリディアンは、「ブルーススケール」というよりは、
そのまま「ミクソリディアンスケール」として見ます。

 

しかし、ブルーススケールが使えるような場面では
大体使えるので、今回一覧として載せました。

 

さて、前回も少しお話しましたが、これらのスケールを使うべき時というのは、
「主にドミナント7thのコードの上」なわけです。

 

今回の例で言えば、トニックをC音に設定しているので、
『C7の上で使う』と言う事になりますね。

 

これは、ほぼ全ての進行が7thコードで構成される、
ブルースの形態にもマッチしています。

 

結局、ドミナント7thコードの上でならば、上記のどのスケールも
(大体)使えるんですが、それだと解説が終わってしまうので、
もうちょっと詳しくいきましょう。

 

重要なポイントは、

『弾く音を選ぶ事によって、雰囲気をコントロールする』

と言う事です。

 

スケールの雰囲気を決める音として重要なものに、3rdの音がありますが、
本来、スケールの明るい、暗いを決定付ける、
M3rdとm3rdが混在しているポジションもありますよね?

 

この辺をざっくり説明すると、元々、ドミナント7thというコードは、
コードの構成だけを見ればメジャー系(メジャー寄り)のコードです。

 

ですが、結構、コードとしての許容範囲が広く、
理論的には怪しい音を鳴らしでも『まあ・・、これぐらいなら大丈夫、かな』
みたいな感じで、色々とやられてたり。

 

もちろん「理論は後付けのもの」ということもありますし、
「結果、かっこよければOK」みたいな面もあります。

 

こういう側面からみると、「極論、なんでもOKじゃん」
みたいな事も言えますし、それはそれで一理あるんですが、
それだと収集が付きませんよね。

 

なのでやはり、その都度、影響力の強い音を理解しながら
プレイできることがベストです。

 

そこで多くの場合、重要になってくるのがm3rdとM3rdで、
ここの半音の違いをどうコントロールしていくかが、楽曲やコードに対して、

『そのプレイが許容出来るかどうか』

のポイントになってくることが多いです。

 

この辺りは、言葉では中々伝えきれない部分で、最終的には、
自分自身で様々なプレイを聴いたりコピーしたりして、
感覚を掴んでいくしかないんですよね。

 

とりあえずの大枠としては、

『楽曲とコード進行があって、その上で、
こんなスケール(というかそれぞれの音)をこういう風に使うと、
こんな感じ(雰囲気)になる』

と、このくらいの柔軟性で捉えてもらえれば、と。

 

そのベースとなる知識として、ここ最近の記事を作っていました。

 

実際、今回は「ブルーススケール」という括りで紹介していますが、
ポジション1は、普通にマイナーペンタなので、
マイナーキーのロック曲などでも使えます。

 

例えばディープ・パープルの「スモーク・オン・ザ・ウォーター」とかでも、
アドリブをするとなれば、マイナーペンタに♭5入れて普通に弾いたりしますよね?

 

厳密に言えば、バックのコード進行が変化するので、
常にそうやって弾いていればいい、というわけでもないのですが、
まあ、大方、大丈夫なわけです。

 

この様に、スケールとコードの関係性や音楽理論などは、

『基本的な大枠としてのルールはあるけど、場合にっては
拡大解釈OK、イレギュラーもOK(それが音楽的に素晴らしければ)』

ぐらいに捉えてもらえれば十分です。

 

もちろん、場合によっては、かっちり守らないとその音楽が
破綻してしまう事もあるので、そういう場合はちゃんと守ります。

 

今回のブルーススケールとしては、過去のミクソリディアンの記事だったり、
譜例としてあげたフレーズを参考に、

・どの音を、どのくらい使っているのか?
・自分で弾いてみて、それぞれの音を鳴らすとどう感じるのか?

この辺りに注意しながら、じっくりと練習していってください。

 

あとは、実際の曲をコピーしてみて、
どれがどの様に使われているのか?ですね。

 

そうして、それぞれの音の雰囲気の『さじ加減』を習得していくのです。

 

 

さて、まとめとしてはなんだかふわっとした感じになりましたが、
これらの知識は、本質的には、文章ではなく聴覚で覚えていくものなので、
最終的には「自分で弾いてみて、聴いてみましょう」としか言えなくなります。

 

最初の内は、それぞれを弾き比べても、イマイチ違いを実感できないかも知れませんが、
繰り返し弾いている内に耳が慣れてきますので、あわてず、焦らず、行きましょう。

 

と、言うことで今回は以上です。

 

ありがとうございました。

 

大沼

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名前:大沼俊一

ギタリスト、音楽家、ギター講師



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音楽を学ぶ事の楽しさを~


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音楽そのものの構造を何も理解せずに、がむしゃらにコピーをしていくのもありと言えばありですが、どうしても練習効率が悪くなりがちです。

この先、どんなジャンルに進むにしても必ず役に立つ、ギタリスト必修の知識を、早い内に身に付けてしまいましょう。

ギターテクニックと、感性、知識、音楽理論を結び付ける事が、圧倒的な上達スピードを生み出す秘訣です。


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