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初心者にマルチエフェクターは早いのか?

どうも、大沼です。

 

先日、とあるメルマガ読者の方から、

『初心者がマルチエフェクターを買う場合、どう考えるべきか?』

と言った主旨のメールをもらいました。

 

これについては、各々、主張があると思いますが、
今回は、僕の考えをお話ししていこうかと思います。

 

 

と、言うことで今回のテーマは、
『最初に買うエフェクターは何が良いのか?』でございます。

 

 

さて、結論から言ってしまうと、僕の考えとしては、
『最初に買うエフェクターは、コンパクトよりマルチの方が良い』と思っています。

 

どうしても揃えたいコンパクトエフェクターのセットだったり、
出したい音のビジョンが明確にある場合は、その限りではありませんが、
特にそういったモノが無い場合は、マルチを買ってしまった方が、
長い目で見て(いや直近で見ても)、圧倒的に効率が良いです。

 

理由は色々とありますが、とりあえず、大きな部分を3つほど挙げると、

1、道具としての実用性

2、コスパ

3、今の社会環境だとそれは遅い

と、こんなところでしょうか。

 

 

では、まずは”1、道具としての実用性”からいきましょう。

 

機材を選ぶ時の判断基準を考えると、

・道具としての実用性
・ロマン

の、2つに分かれるかと思います。

 

「道具としての実用性」とは、

”その機材では何が出来て、その機能で自分は何をどうするのか?”

そういった部分をはっきり認識していて、合理的に、今必要なものを買う、
という話です。

 

逆に「ロマン」は、『ただただ、それが欲しい』という、
猪突猛進的な気持ちでそれを買う、と言うもの。

『憧れ』みたいな気持ちも、ここに入りますね。

 

これは別に、どちらが良い悪い、ではなく、
単純に、「その時の自分の判断基準を、どちら側に持っていくのか?」
と言う話です。

 

ここで僕が重要だと感じている事は、

『自分は今、どちらの基準を重視して、機材を選んでいるのか?』

この部分をはっきりさせること、だと思っています。

 

僕の経験から言うと、ここを”なあなあ”な感じにして、なんとなーく機材を買ってしまった時、
「あれは失敗だったな」と、後悔することが多いです。
(それを社会的には”衝動買い”と呼ぶのでしょう)

 

プロ的な観点から見ると、「機材」と言うものは消耗品であり、
「道具」としての側面も強くなってくるので、
「実用性>ロマン」と言った判断基準が強くなってきます。

 

とは言え、ロマン的に『欲しい!だから買う』みたいな事も、無いわけではなくて、
僕としては、そういう時、完全に気持ちが割り切っています。

 

『この機材は、今の俺には、必ずしも必要な物ではないかもしれない。

だが買う。なぜなら欲しいからだ。』

 

みたいな。

 

これくらいハッキリしていると、その後、その機材をあんまり使わなかったとしても、
それほど後悔しません。

 

で、”初めて買うエフェクター”の話に戻りますが、今、お話したような、
機材に対して、自分の中の「ロマン」をくすぐるような知識、気持ちが無い場合、
マルチエフェクター一択です。

 

今のマルチは音も非常に良いですし、 練習、ライブ、DTMと、
ほぼ全ての環境で使え、無駄がありません。

 

というか、同じような予算で、最初にコンパクト1個や2個買って、何をどうすんの??
って言う感じです。

 

今後、自分のやりたい事が増えていったり、自分自身が成長していくことを考えた時、
マルチの方が、自分の欲求を受け止めてくれる可能性が高いです。

 

では次に2、の”コスパ” についてですが、
これはもう、誰が見ても、マルチの方がコスパが良いのは明らかですよね?

 

マルチ1つ買うのと、そのマルチで出来ること全てをコンパクトでやろうと思うのでは、
明らかにマルチのほうがコスパが良いです。

 

まあ、コンパクトのセットは、マルチと同じようなことをするための物ではないので、
必要なものを揃えて、それはそれで作ったら良いと思います。

 

ですが、初めてエフェクターを買うとするのならば、
その後しばらくの活動の事を考えると、マルチの方が汎用性は上です。

 

 

では最後の3、”今の社会環境では、それは遅い”について。

 

マルチエフェクターのデメリットとして出てくる代表的なものに、

・マルチの膨大な機能を使いこなせない

・生のアナログ機材での”良い音”がわからないと、結局、デジタルのマルチでも良い音が作れない

みたいなモノが挙げられます。

 

まず”機能を使いこなせない”についてですが、これは、

”いきなり使いこなさなくてもいい”です。

 

というか、人生で初めて触るものを、いきなり使いこなせるわけ無いじゃないですか?

 

1つずつ、取り説やネットで、地道に調べながら覚えていけば良いのです。

 

今の時代、意味不明なエフェクトのパラメータの解説ですら、
ググれば一瞬でソートされて出てきますから。

 

それぞれのエフェクトがよくわからなければ、一種類ずつ、
さらには1つのパラメータのツマミごとに、どんな音色変化が起こるのか?
確認していけば良い話です。

 

エフェクター関連の書籍も沢山出ていますし、
調べようと思えばいくらでも調べられます。

 

その作業を繰り返していけば、いつの間にか使い方が身についていますから。

 

 

では、最後の”アナログ機材で良い音が作れないと、マルチでよい音を作るのは無理”
について。

 

この考え方は、言っていることは正しいと思いますが、
ハッキリ言って、今の社会環境から考えると”遅い”と思います。

 

そんな悠長なこと言ってないで、パーっと始めてしまった方が、
明らかに成長スピードが速いです。

 

これも”いきなり良い音を作ろうとする”からいけないのであって、
地道に、音作りの作業を体験していくことが重要です。

 

というか、サウンドメイキングの初期段階では、アナログだろうがデジタルだろうが、
いきなり”良い音”なんて作れるわけがないので、
さっさとマルチみたいな機能が豊富なものを使って、実験を始めてしまうのです。

 

生アンプは、スタジオで個人練習でも取れば、1時間千円以下でいじり放題ですし、
今は、コンパクトエフェクターも貸し出しているスタジオがあるはずです。

 

別に、楽器店で試奏しまくっても良いですしね。
(でも、楽器屋さんにとっては商品なので、大切に扱うなどマナーは守りましょう)

 

それで気に入ったモノがあれば買っても良いですし。

 

こんな感じで、

→デジタルで一気に色々な機材に触る

→使い方、性能を覚える

→それと同時にアナログの造詣も深めていく

が、僕は、現代社会においてはベストだと思っています。

 

と、言うことで、最後に、僕が勧める

”エフェクター&サウンドメイキング入門”

をまとめるとこんな感じ。

 

1、一定以上のクオリティの、良いマルチを買う

2、とにかくいじりまくって、エフェクトの性能、機能、使い方を、ある程度覚える

3、出したいサウンドをイメージしたり、真似したいアーティストのサウンドを良く聴く

4、とりあえずそのサウンドを、マルチで真似して作ってみる

5、2、3、4を繰り返す

6、それと同時に、スタジオや楽器店でアナログ機材に触る機会を増やす

7、アナログとデジタルの”感じの違い”を観察する

8、それらを踏まえた上でアナログでも、デジタルでもイメージした音を作れるように訓練する

9、1~8をひたすら繰り返す

 

どうでしょうか?

 

この過程を繰り返す中で、

「このサウンドは、このコンパクト(や生のアンプ)じゃなきゃ出せないなー」

みたいなことがわかってくるので、そうなってきたら
必要なものを買えば良いのではないでしょうか?

 

現代社会は、非常に便利なモノで溢れていますので、
全てを自分の成長に活かしていこうよ、と言う感じです。

 

どちらかと言うと、”最初から絞って1つに決める”よりも、

”一気にガッと多くのものに触れて、そこから抽出していく”方が、

自分の可能性が広がる感覚があります。

 

と、言うことで僕は、『最初に買うエフェクターはマルチがベスト』だと思っています。

 

では、また。

 

大沼

 

P.S.

将来的に、ほんの少しでも「ライブしてみたい」という気持ちがあるならば、
マルチエフェクターを買う場合は、出来る限り、
ペダル付きで、フロアタイプのものを買いましょう。

 

DTMばっかりで、まったくライブする気ないよ!と言う場合は、
デスクトップタイプでも構いませんが。

P.S.2

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プロフィール

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名前:大沼俊一

ギタリスト、音楽家、ギター講師



~全てのギタリストに音楽の基礎教育と、
音楽を学ぶ事の楽しさを~


このブログでは「僕自身が独学で学んでいた頃、こんなことが知りたかった」と言うテーマで発信しています。

音楽そのものの構造を何も理解せずに、がむしゃらにコピーをしていくのもありと言えばありですが、どうしても練習効率が悪くなりがちです。

この先、どんなジャンルに進むにしても必ず役に立つ、ギタリスト必修の知識を、早い内に身に付けてしまいましょう。

ギターテクニックと、感性、知識、音楽理論を結び付ける事が、圧倒的な上達スピードを生み出す秘訣です。


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