vol.7 コードやスケールの、メジャーorマイナーを決める1音
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どうも、大沼です。
前回までで、メジャー、マイナーペンタの全5ポジションと、ペンタのトニックをずらして、全てのkeyに対応する為の基本を学びましたね。
もしかしたら、あなたが今まで弾いたことのあるソロやフレーズに、ペンタトニックスケールが沢山使われていることに気付いたかもしれません。
ぶっちゃけた話、ペンタの全ポジションとトニックのずらし方を知っているだけで、かなりの数のギターフレーズが耳コピできたりします。
普段聴いている曲で、「あれ、これ聴き取れそうだな」と感じたら、試しに耳コピしてみてください。
最初は単純なフレーズで十分ですので。
やり方としては、まずは口で歌ってみて、それからペンタのポジションを色々とずらしてみて、音が合うトニックのポジションを探ります。
世の中の大半のフレーズは、今までやってきた、第1、第2ポジションで演奏されています。
1~2小節位の範囲や、ワンフレーズでもいいので、自分から進んで聴き取りにチャレンジしてみることが重要です。
それでは、今回は、「Eマイナーペンタ/Gメジャーペンタの第1、第2ポジションを使ったギターソロの実例を1つ」と、タイトルのにある通り、コードやスケールの
『メジャーorマイナーを決める1音』
これを学びましょう。
まずは今までの復習と実戦をかねて、とある楽曲を参考にした、ギターソロのサンプルから行ってみましょう。
モデル楽曲は、Eric Clapton(エリック・クラプトン) の『Change The World』 です。
今回は、Eマイナーペンタ/Gメジャーペンタの、第1、第2ポジション周辺を主に使ってるソロです。
青枠で囲った第3ポジションは、「そこを使っている」と言うよりは、第1、第2の2つのポジションを行ったり来たりするために通過している、といった感じですね。
何度も書いていますが、ぺンタトニックを使う場合は、使用頻度としては、第1、第2ポジションがほとんど(8~9割くらい)で、その他のポジションが1~2割といったところです。
もちろん、音楽ジャンルやその人の演奏スタイルにもよるのですが。
でも『じゃ、第1、第2だけやれば良いじゃん』という話ではなくて、他のポジションを覚える事も非常に重要なのです。
今後やっていく、他のスケールを覚える時の基盤になりますし、第1、第2ポジションからの拡張(使うポジションを広げること)や、指板を横に大きく動くフレーズなどを弾く時に必ず使います。
まあ、要するに、ギタリストとして知っていて当然の素養であると同時に、純粋にネタやフレーズを増やすのに役に立つ、ってことですね。
では、実際のソロの方にいってみましょうか。
※このテキストでペンタのポジションにつけている番号は、実際の演奏での使用頻度から決めています。他者にこのテキストで書いてある番号で言っても伝わらない可能性があります。
※主に日本で解説されているポピュラーミュージック関係の音楽理論は、アメリカのバークリー音楽大学発のルールであることが多いので、興味のある方は調べてみましょう。
原曲はアコギですが、練習する時はエレキでもどちらでも構いません。
ニュアンスをつけるために、要所々々で指弾きを混ぜてみると、原曲の感じが出るでしょう。
Youtubeモデル楽曲原曲リンク
(※万が一、リンク先の音源が削除されている場合は、音源を購入するか、曲名で検索してください)
http://youtu.be/x11NA63gLDM
【サンプルフレーズ】Eric Clapton 『Change The World』 風 2:41~
※最後のG#7の部分は、コードの関係でEマイナーペンタ/Gメジャーペンタのポジションからは外れます。
□コードやスケールの、メジャーorマイナーを決める1音□
さて、スケールの実例を1つやってみたところで、今回も新しいことを学んでいきましょう。
これまでのテキストで、メジャーペンタ、マイナーペンタの両スケールをやってきたのと、過去にあなたが何かしらの曲を練習している中で、いくつかのコードを覚えてきたかと思います。
基本的に曲を演奏する中で出てくるのは、多くがメジャーのもの(C、Gと言ったコードや、Cメジャーペンタなどのスケール)、マイナーのもの(Am、Dmと言ったコードや、Aマイナーペンタなどのスケール)のどちらかですよね。
他にも種類はありますが、大体はメジャーのものかマイナーのものです。
で、タイトルにもある通り、
コードやスケールには、メジャーか、マイナーかを決定付ける音
が、あります。
あります、と言うよりは『(その音を)含んでいる』の方が言い方としては正しいですね。
要するに、その音が入っているから、コードやスケールの呼び方が、なんたらメジャーだったり、なんとかマイナーだったりするわけです。
その音については細かい解説もできるのですが、今回とりあえずそれは置いといて、その音の指板上の位置をさっさと覚えてしまいましょう。
そしてその音の(楽典的な)呼び方だけを先に言っておくと、
M3rd(メジャーサード)とm3rd(マイナーサード)
この2つになります。
・M3rd(メジャーサード)
『メジャー』と名前がついていることからも分かりますが、メジャー系のコードやスケールは、必ずこの音を含んでいます。
逆に言えば、「この音を含んでいるからこそメジャー系のモノになる」、ともいえます。
では、その音の指板上の場所はどこなのか?、 C音を基準に考えてみましょう。
まず、M3rdのC音からの距離はこうなります。
コード的な観点からならば、「ルート音」から4フレット分(2全音分)先の音
(Cコードならルート音がC音でE音がM3rd)
スケール的な観点からならば、「トニック」から4フレット分(2全音分)先の音
(CメジャーペンタならトニックがC音でE音がM3rd)
最初に基準とする音の呼び方は、コードか、スケール(もしくはその他)かによって、ルート、トニックと名前が変わりますが、指している音自体は同じです。
なので、「C(メジャー)なんちゃら」のコードやスケールの場合、どちらも「基準とする音はC音」で、「それに対するM3rdはE音」と言うわけですね。
で、CメジャーペンタやCなどのメジャー系のコードには、必ず構成音にM3rdであるE音が含まれている、と言うことです。
そして、指板上でルートやトニックから見た、M3rdの位置はこうなっています。
※赤○がルート、青○がM3rd、黄色で囲ってあるのは5弦ルートと6弦ルートのCコードです。
ルート音(スケールの場合はトニック)から見て、この位置にM3rdがある、と言うことを覚えてください。
一番分かりやすいのは、5弦ルートと6弦ルートのコードから、位置関係を覚えておくことでしょう。(今回はCコードを例にしました)
どれも、ちゃんとルート音から4フレット分(2全音分)離れた音が入っていますね?(C音から見たらE音)
今まで何となく弾いていたかも知れないコードやスケールにも、メジャー系であれば、必ずトニック(ルート)から見てM3rdにあたる音が入っています。
今まで散々やってきたメジャーペンタのポジションにも入っているので、確認してみてください。
細かい解説は今後やっていきますので、今はとりあえず、場所だけ覚えてしまいましょう。
・m3rd(マイナーサード)
これも基本的な考え方はM3rdと同じで、マイナー系のスケールやコードにはm3rdが入っているし、入っているからこそ、マイナー系のモノになるのです。
M3rdと対比しやすいように、同じくC音を基準に考えてみましょう。
m3rdのC音からの距離はこの様になります。
コードだったらルート音から3フレット分(1音半分)先の音
(Cmコードならルート音がC音でE♭音がm3rd)
スケールならばトニックから3フレット分(1音半分)先の音
(CマイナーペンタならトニックがC音でE♭音がm3rd)
この解説からもわかる通り、M3rdとm3rdは半音(1フレット分)違いです。
この、3rd(サード)と呼ばれる音が半音(1フレット)違うだけで、メジャー(明るい)かマイナー(暗い)かの違いが生まれるのです。
では、m3rdも指板上で位置を確認してみましょう。
赤○がルート、青○がM3rd、黄色で囲ってあるのは5弦ルートと6弦ルートのCmコードです。
(譜面作成ソフトの都合でE♭音がD#の表記になってますが、正しくはE♭で呼びます)
こちらも、C音から見て3フレット(1音半)分先のE♭音を含んでいます。
今までやってきた、マイナーペンタのポジションでも確認してみてください。
トニックから見てm3rdに当たる音が必ず入っていますので。
M3rdと同じく、m3rdの位置も覚えておきましょう。
こちらも理論的な解説は後でやっていきますので、今は場所だけ覚えておいてくださいね。
後、「3rd」と言う呼び方が現している通り、それはトニック(ルート)から見て3番目の音になるわけですが、最初に基準にする音を数字の通りに「1st」とするならば、当然「2nd」もあります。
図を見ればわかるように、「1st(トニック、ルート)」と「3rd」の間にはもう1音ありますよね。
この音は「2nd(系)」の音なのですが、細かい事は置いといて、存在だけ確認しておいてください。
こちらもまた、後ほど解説していきますので。
それでは、今回は以上になります。
ありがとうございました。
大沼