さて、続いてKeyについてやっていきましょう。
前回、Keyの判別法は二つある、ということを書きました。
その二つの判別法とは、
1、楽譜の調号をみる
2、コード進行から読みとる
の、ことでしたね。
で、実際の楽譜上で、
・調号とはどれのことを言うのか?
・調号は楽譜のどこに表記されるのか?
を解説しました。
今回は、
実際に調号からKeyをどうやって判別するのか?
そのやりかたを覚えましょう。
ではまず、以下の図を見てください。
図1
この図は、
サークルオブフィフス(Circle Of Fifths)
といいます。
他にサイクル・オブ・フィフス(Cyle Of Fifths)や、
日本語で五度圏(ごどけん)と呼ばれたりもします。
どの呼び方で呼ばれても全て同じものを指します。
音楽理論の多くのコトをわかりやすーく表した図なので、ちょー便利です。
印刷して壁に貼っておきましょう笑
今回はKeyのお話なので、図1の英文字は、Keyのトニックを
指している、と思ってください。
もう一度見てみましょうか。
各英文字の横に、#もしくは♭と、数字が記されてありますね?
これは、
そのKeyの時、
#もしくは♭が数字の数だけ
調号として五線譜に表記される、
ということを表しています。
例を挙げると、
Key=Gなら、1#と記されているので、
#が一つ譜面に付きます。
Key=G時の調号
Key=E♭ならフラットが3つ。
Key=E♭時の調号
Key=Bなら#が5つ。
Key=B時の調号
ちゃんと数字どおりに調号が付いています。
ここで二点、疑問が浮かびます。
それは、
1、なぜ、そのKeyだと、調号がその数だけ付くのか?
2、なぜ、その順番で音に#や♭が付くのか?
ということです。
これにはちゃんと理由があります。
ではまず、1の、
なぜ、そのKeyだと、調号がその数だけ付くのか?
から解説していきましょう。
以前の記事で、メジャースケールとは、
ルート(一音目)→全音→全音→半音→全音→全音→全音→半音
という、ルート音からの音の並び(音階)だということを解説しました。
では、上に例を載せた、Key=Gで考えてみましょう。
3弦上で見た場合のGメジャースケール指板図
トニックをG音にして、メジャースケールのインターバルに当てはめてみると、
G(ソ)→全音→A(ラ)→全音→B(シ)→半音→C(ド)→
全音→D(レ)→全音→E(ミ)→全音→F#(ファ#)→半音→G
と、なって、
Cメジャースケールとの違いは、
F(ファ)がF#(ファ#)になっている所です。
譜例1、Gメジャースケール
音符の方を見ると、ちゃんとF(ファ)に#が付いて、
F#(ファ#)になっていますね。
Key解説その3で、
その曲のKeyのトニック
=その曲を構成しているスケールのトニックである
ということを学びましたね。
ということは、
Key=Gの曲で使われるスケールは、
基本的にはGメジャースケールだってことです。
Gメジャースケールは、F(ファ)がF#(ファ#)になります。
KeyがGの間は、基本的には曲中ずっとF#(ファ#)です。
基本的に曲中ずっとF#なら、譜面の最初に指定してしまったほうが、
読みやすいよね、ってことで、譜面の頭に調号をつけます。
で、こうなるワケです。
Key=G時の調号
これなら、演奏者は、最初に譜面を見た時点で、
Key=Gであることが一目でわかります。
あと最初にFが#することを指定しているので、
F音の位置に音符が出てきたらF#を弾くことになります。
譜例2、Key=G表記時のGメジャースケール
譜例1と見比べてみましょう。
譜例1
譜例2では、ちゃんと最初にF(ファ)に#が付いていますね?
最初に調号をつけておかないと、
Fの音符が出てくるたびに音符に#をつけなくてはならず、
超まぎらわしいのです。
♭の付き方も一緒です。
コレも上の例に挙げたKey=E♭で考えてみましょう。
E♭メジャースケールの構成音は、
E♭、F、G、A♭、B♭、C、D
になります。
E、A、B音に♭が付いていますね?
コレを調号で表記するとこうなります。
Key=E♭時のE♭メジャースケール
概要はGメジャースケールの解説と一緒です。
以上が、
なぜ、そのKeyだと、調号がその数だけ付くのか?
の理由になります。
要するに、
Keyが決まると、楽曲を主に構成するスケールが決まるので、
そのスケールに付く、#や♭を、譜面の最初に表記してしまおう、
って事です。
で、それによって、譜面内の音符に、わざわざ#や♭をつけなくて済むので、
譜面がスッキリして読みやすくなります。
演奏者が、曲のKeyがなんなのか、最初に把握できるようにもなりますね。
2つ目の疑問、
なぜ、その順番で音に#や♭が付くのか?
は次回です。
おそらく、今回の記事は、このブログ内で最長だと思うので、
じっくり読んで理解してください笑
では次回に続きます!
shun
この記事へのコメントはありません。