【vol.35】マルーン5の楽曲でキーを分析してみる~その1~
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こんにちは、大沼です。
さて、前回までで、インターバル関係の知識を覚える作業が一段落したので、今回からは、実際の楽曲で覚えたことを使っていく内容に入ります。
参考にする楽曲は、“Maroon 5(マルーン5)”の『payphone』でいきましょう。
Youtube原曲リンク
http://youtu.be/5FlQSQuv_mg
(※万が一、リンク先が削除されている場合は、音源を購入するか、曲名等で検索してください)
で、最初にネタばらしをしてしまうと、この曲、コード進行が(ほぼ)1つしかありません。
なので、かなり分かりやすいと思います。
と、言う事で、そのコード進行はこちら。
もうずっと、ほぼこれ一本です。
細かいことを言えば、パートによっては、多少コードの中身を変えてもいいんですが、基本的にはこの進行ですね。
コード・ヴォイシングは譜面に載せていませんが、自分の知っているフォームを当てて、音源と一緒に弾いてみてください。
さて、コードを確認した所で、この進行を、これまで勉強してきた知識と照らし合わせてみましょうか。
まずは楽曲の重要な要素である、
『key』、『ダイアトニックスケール』、『ダイアトニックコード』
についてです。
譜面のコードには、add9やらsus4やらがついていますが、とりあえずそれらを取っ払って、トライアドまで単純化すると、
E→B→G♯m→F♯ (→E)
と言うループですね。
(※sus4と通常のトライアド(今回の例ではF♯sus4とF♯)は、同じコードとして扱うわけではないのですが、今は進行の分析としてわかりやすいので、F♯一本にまとめます)
まず、この曲はkey=B(Bメジャー)です。
(※キー判別の仕方はまだ解説していませんが、今後分析と同時にやっていきます。)
で、key=Bなので、キーに対応するダイアトニックスケールは、Bメジャースケールですね。
Bメジャースケールの構成音は、B、C♯、D♯、E、F♯、G♯、A♯の7音です。
スケールを確認する場所はどこでもOKです。好きなポジション、フィンガリングでいきましょう。
(※図では2弦上で見ています)
次に、key=Bの曲を主に構成しているコードは、Bメジャースケールから成り立つダイアトニックコードと言う事になるので、その一覧がこちら。
Ⅰ、B (BM7)
Ⅱ、C♯ (C♯m7)
Ⅲ、D♯m (D♯m7)
Ⅳ、E (EM7)
Ⅴ、F♯ (F♯7)
Ⅵ、G♯m (G♯m7)
Ⅶ、A♯m♭5 (A♯m7♭5)
見事に、先に挙げたコードが出てきていますね。
Ⅰ、B (BM7)
Ⅱ、C♯m (C♯m7)
Ⅲ、D♯m (D♯m7)
Ⅳ、E (EM7)
Ⅴ、F♯ (F♯7)
Ⅵ、G♯m (G♯m7)
Ⅶ、A♯m♭5 (A♯m7♭5)
よって、ここまでの分析から、この曲のコード進行は、
Ⅳ→Ⅰ→Ⅵm→Ⅴ
の進行と言えますね。
ずっとこの進行なので、転調などのアレンジでBキーから離れることはありません。
なので例えば、この曲を流しながら、BメジャーペンタやBメジャースケールなどで、適当にソロを弾いたりして遊ぶ事もできます。
ほとんど何も考えなくても、気持ち良く弾けます。
厳密に言えば、コードを邪魔する音に当たる可能性があるので、「本当に何も考えなくても良い」と言うわけでは無いんですが。
まあでも、現時点ではそこまで気にする必要もないので、曲を流しながら、自分の持っているフレーズを色々と試して遊んでみてください。
と、言う事で、いつもより短い感じがしますが、今回はここまでです。
まず、今回で重要なポイントは、今まで学んだこと(keyやスケール、コードなど)がちゃんと使われていることを理解して、じっくりとコード進行を確認してみること。
(※コードをインターバル的にも見れるように)
そして、これまで覚えたスケールを使って、アドリブをしたりして遊んでみる、と。
次回は、同じ曲を題材に、もう少しつっこんだ話をしていきます。
たとえば、僕は講座を作る為に、この曲を耳コピしているわけですが、2つ目のコード(2小節目)を聴き取った時点でkeyがわかりました。
「わかった」と言うよりは、正確に言うと「予測がついた」のですが、なぜ、『2つ目のコード(2小節目)』で曲のkeyがわかるのか?
そういった所の理由や分析の手順を解説します。
この講座の最終目的のひとつに、
『自分で耳コピが出来るようになること』
というものがありますね。
今やっていることはその根幹の部分です。
ここ最近まとめて覚えていた知識がどのように繋がるのか?この辺りを考えていきましょう。
では、また次回。
ありがとうございました。
大沼
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