『知識と感情を融合させた表現が出来るギタリスト』になる為の Intelligence & Emotional Guitar

  1. 音楽理論マスター講座【ギターと音楽の教科書】
  2. 72 view

【ギターと音楽の教科書】vol.35『マルーン5の楽曲でキーを分析してみる~その1~』

【vol.35】マルーン5の楽曲でキーを分析してみる~その1~

(※この記事の講座を含む、現在プレゼント中の教材(総数10講座~、合計1000p~)は、こちらのページから完全無料でダウンロードが可能です)

※前回vol.34.5はこちら

こんにちは、大沼です。

さて、前回までで、インターバル関係の知識を覚える作業が一段落したので、今回からは、実際の楽曲で覚えたことを使っていく内容に入ります。

参考にする楽曲は、“Maroon 5(マルーン5)”の『payphone』でいきましょう。

Youtube原曲リンク
http://youtu.be/5FlQSQuv_mg
(※万が一、リンク先が削除されている場合は、音源を購入するか、曲名等で検索してください)

で、最初にネタばらしをしてしまうと、この曲、コード進行が(ほぼ)1つしかありません。

なので、かなり分かりやすいと思います。

と、言う事で、そのコード進行はこちら。

もうずっと、ほぼこれ一本です。

細かいことを言えば、パートによっては、多少コードの中身を変えてもいいんですが、基本的にはこの進行ですね。

コード・ヴォイシングは譜面に載せていませんが、自分の知っているフォームを当てて、音源と一緒に弾いてみてください。

さて、コードを確認した所で、この進行を、これまで勉強してきた知識と照らし合わせてみましょうか。

まずは楽曲の重要な要素である、

『key』、『ダイアトニックスケール』、『ダイアトニックコード』

についてです。

譜面のコードには、add9やらsus4やらがついていますが、とりあえずそれらを取っ払って、トライアドまで単純化すると、

E→B→G♯m→F♯ (→E)

と言うループですね。

(※sus4と通常のトライアド(今回の例ではF♯sus4とF♯)は、同じコードとして扱うわけではないのですが、今は進行の分析としてわかりやすいので、F♯一本にまとめます)

まず、この曲はkey=B(Bメジャー)です。
(※キー判別の仕方はまだ解説していませんが、今後分析と同時にやっていきます。)

で、key=Bなので、キーに対応するダイアトニックスケールは、Bメジャースケールですね。

Bメジャースケールの構成音は、B、C♯、D♯、E、F♯、G♯、A♯の7音です。

スケールを確認する場所はどこでもOKです。好きなポジション、フィンガリングでいきましょう。
(※図では2弦上で見ています)

次に、key=Bの曲を主に構成しているコードは、Bメジャースケールから成り立つダイアトニックコードと言う事になるので、その一覧がこちら。

Ⅰ、B     (BM7)
Ⅱ、C♯ (C♯m7)
Ⅲ、D♯m   (D♯m7)
Ⅳ、E    (EM7)
Ⅴ、F♯ (F♯7)
Ⅵ、G♯m (G♯m7)
Ⅶ、A♯m♭5 (A♯m7♭5)

見事に、先に挙げたコードが出てきていますね。

Ⅰ、B    (BM7)
Ⅱ、C♯m   (C♯m7)
Ⅲ、D♯m   (D♯m7)
Ⅳ、E    (EM7)
Ⅴ、F♯ (F♯7)
Ⅵ、G♯m (G♯m7)

Ⅶ、A♯m♭5 (A♯m7♭5)

よって、ここまでの分析から、この曲のコード進行は、

Ⅳ→Ⅰ→Ⅵm→Ⅴ

の進行と言えますね。

ずっとこの進行なので、転調などのアレンジでBキーから離れることはありません。

なので例えば、この曲を流しながら、BメジャーペンタやBメジャースケールなどで、適当にソロを弾いたりして遊ぶ事もできます。

ほとんど何も考えなくても、気持ち良く弾けます。

厳密に言えば、コードを邪魔する音に当たる可能性があるので、「本当に何も考えなくても良い」と言うわけでは無いんですが。

まあでも、現時点ではそこまで気にする必要もないので、曲を流しながら、自分の持っているフレーズを色々と試して遊んでみてください。

と、言う事で、いつもより短い感じがしますが、今回はここまでです。

まず、今回で重要なポイントは、今まで学んだこと(keyやスケール、コードなど)がちゃんと使われていることを理解して、じっくりとコード進行を確認してみること。
(※コードをインターバル的にも見れるように)

そして、これまで覚えたスケールを使って、アドリブをしたりして遊んでみる、と。

次回は、同じ曲を題材に、もう少しつっこんだ話をしていきます。

たとえば、僕は講座を作る為に、この曲を耳コピしているわけですが、2つ目のコード(2小節目)を聴き取った時点でkeyがわかりました。

「わかった」と言うよりは、正確に言うと「予測がついた」のですが、なぜ、『2つ目のコード(2小節目)』で曲のkeyがわかるのか?

そういった所の理由や分析の手順を解説します。

この講座の最終目的のひとつに、

『自分で耳コピが出来るようになること』

というものがありますね。

今やっていることはその根幹の部分です。

ここ最近まとめて覚えていた知識がどのように繋がるのか?この辺りを考えていきましょう。

では、また次回。

ありがとうございました。

大沼

※次回vol.36はこちら

関連記事

コメント

  • コメント (0)

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

プロフィール

自画像

名前:大沼俊一

ギタリスト、音楽家、ギター講師



~全てのギタリストに音楽の基礎教育と、
音楽を学ぶ事の楽しさを~


このブログでは「僕自身が独学で学んでいた頃、こんなことが知りたかった」と言うテーマで発信しています。

音楽そのものの構造を何も理解せずに、がむしゃらにコピーをしていくのもありと言えばありですが、どうしても練習効率が悪くなりがちです。

この先、どんなジャンルに進むにしても必ず役に立つ、ギタリスト必修の知識を、早い内に身に付けてしまいましょう。

ギターテクニックと、感性、知識、音楽理論を結び付ける事が、圧倒的な上達スピードを生み出す秘訣です。


【詳しいプロフィールはこちらから】



おすすめ記事

このブログの理念

PAGE TOP