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【ギターと音楽の教科書】vol.54『マイナーキー実践編 ~その3~ マイナーのⅡ-Ⅴでのソロプレイ1』

【vol.54】マイナーキー実践編 ~その3~ マイナーのⅡ-Ⅴでのソロプレイ1

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※前回vol.53はこちら

こんにちは、大沼です。

前回、前々回と、マイナーキーのツーファイブを題材に、ナチュラルマイナーとハーモニックマイナーの関係性を学んできましたね。

そしてそれらの概要と、知っておくべき重要なスケールポジションを覚えました。

と、言うことで、今回からはそれらを楽曲の中でどのように使っていくのか?、この部分を学んでいきます。

理論的な解説が多くなりがちですが、最終的にこれらの知識は実際の演奏で活かしていくべきものですので、知識として頭で理解するのと同時に、耳(聴覚)での理解も進めていきましょう。

ではまず、とあるコード進行の上でソロをとる、となった場合、(スケール的≒理論的には)大きく分けて以下のような3つの方法論が出てきます。

(1)、その曲のキーに対する基準スケールを使う。
(※ソロの進行の中に部分転調や特殊な代理コードなどが無い場合)

これは単純に、
例えばCキーの曲ならばCメジャーペンタやCメジャースケールを使い
Eマイナーキーの曲ならばEマイナーペンタやEマイナースケールを使う、
と言うような、そのキーの基準スケールを使ってそれ一発でソロを弾く、と言う事です。

(2)、それぞれのコードにあわせた、コードトーンを狙う。

これは例えば、今、学んでいるBm7(♭5)⇒E7⇒Am7と言う進行があった場合、

Bm7(♭5)の上では、コードの構成音である、B音(root)、D音(m3rd)、F音(♭5)、A音(m7th)を狙って弾き、

・E7の上ではE音、G♯音、B音、D音、
・Am7の上ではA音、C音、E音、G音、

と、この様に、各コードの上で、それぞれのコードトーンを主に狙って弾く、と言う方法です。
(※どちらかと言えば、コードトーンを主体にメロディーを作っていく、と言う状態になります)

(3)、それぞれのコードにあわせた、モードスケールを使う。

これは例えば、CキーのⅡーⅤーⅠである、Dm7⇒G7⇒CM7と言う進行があった場合、
Dm7に対してはDドリアン、
G7に対してはGミクソリディアン、
CM7に対してはCアイオニアン、
と言ったように、各ダイアトニックコードに対応しているモードスケールを見てソロを弾く方法です。

ですがこれは、上記の例で言えば、それぞれのモードスケールの構成音は同じなので、結局(1)のCメジャースケール一発で弾くのとそれほど変わらないですし、知識としては理解していても、実際の演奏中はこの様な事はほとんど考えていません。

ですが、上の例(CメジャーのⅡ-ⅤーⅠの様な単純な進行)とは違い、ソロを弾く進行の中で、部分転調や特殊な代理コードがある場合、この方法(≒解釈)は有効になってきます。

例えば、今題材にしているAmキーのⅡ-Ⅴ-Ⅰ、Bm7(♭5)⇒E7⇒Am7と言った進行の場合、Ⅴ7であるE7の部分は、Amキーの基準スケールである、Aナチュラルマイナースケール準拠のコードではありませんよね?

このE7は前回、Aハーモニックマイナーのダイアトニックコードからもってきている」と言う事を学びましたが、これは要するに、Bm7(♭5)⇒E7⇒Am7の中のE7の部分だけ、ハーモニックマイナー系のモードになっているわけです。

なので、モードスケール的に見ると、

Bm7(♭5)   ⇒Bロクリアンスケール(=Aエオリアン、Aナチュラルマイナーと構成音は同じ)

E7      ⇒EHmp5↓スケール(Aハーモニックマイナーと構成音は同じ)

Am7     ⇒Aエオリアンスケール(=Aナチュラルマイナー) 

と、この様に、使うスケールを切り替える必要があります。

さらに、この理屈を踏まえた上で、もっと単純化すると、
以下の様に使うスケールを見る事もできたりします。

Bm7(♭5)   ⇒Aナチュラルマイナースケール

E7        ⇒Aハーモニックマイナースケール

Am7      ⇒Aナチュラルマイナースケール

1つ前の例のように、コード1つずつに使うスケールを分けていくと、結構めんどくさい感じになりがちですが、こう見ると、同トニックの、ナチュラルマイナーとハーモニックマイナーを切り替えるだけ、と言うことがわかりますね。

と、こんな感じで、それぞれのコードにモードスケールをあてていくのが、(3)の方法(ベースとする考え方)になります。

でも、実際にソロを弾いたり作ったりする時には、上記の方法を使い分けていくと言うよりは、その都度割合を変えながら、3つの方法を複合的に使ってフレーズを成り立たせていく事が多いです。

さて、ソロプレイの大まかな方法論を押さえたところで、今学んでいる、AmキーのⅡ-Ⅴ-Ⅰ、Bm7(♭5)⇒E7⇒Am7に話を戻しましょう。

上記3つの方法論の部分でも少しお話ししましたが、この進行の場合、E7がAナチュラルマイナーのダイアトニックコードではないので、(1)の“そのキーの基準スケール(だけ)を使う”と言う方法は、使えないことになりますね。

(※弾く音を選んで、無理やりやろうと思えば出来ない事もないですが、その場合、結局、(2)や(3)の方法を使うのとほとんど同じような状態になります。)

なので必然的に、(2)と(3)の方法を使う事になるのですが、今回は主に(2)の、それぞれのコードにあわせた、コードトーンを狙う、と言う方法を見ていきましょう。

まず、Bm7(♭5)⇒E7⇒Am7という進行に対して、以下の様なコードフォームでヴォイシングをして行くとします。

Bm7(♭5)  

E7

Am7

この時、Bm7(♭5)とAm7のコード上では、AナチュラルマイナースケールやAマイナーペンタを使っても良いですし、今は「コードトーンを狙う」と言う話なので、この指板図を見て、それぞれのコードトーンを狙っても良いですね。

※Aマイナーペンタ上で見る、Bm7(♭5)とAm7のコードトーンの位置(一例)

もちろん、コードフォームの通りに○印をつけた場所だけではなく、音名が合っていれば、どの弦のどのフレットの場所でも、コードトーンとして使えます。

(※例えば1弦5フレットのA音を、Bm7(♭5)のm7thとして見ても良いし、Am7のrootとして見ても良い)

基本的には、その時バックで鳴っているコードのコードトーンを弾くと、音使いとしては安定したものになってきます。

で、問題のE7なのですが、M3rdにAナチュラルマイナースケールには含まれていない、G♯音が入っていますね。

そしてそれと同時に、E7(EHmp5↓スケール)の元々の拠り所である、Aハーモニックマイナースケールには含まれていない、G音は使えなくなります。

※E7

※Aマイナーペンタから見たG音とG♯音

※Aナチュラルマイナーから見たG音とG♯音

これらの事を踏まえると、Bm7(♭5)⇒E7⇒Am7と言う進行の中では、

・Bm7(♭5)とAm7のコード上では、Bm7(♭5)とAm7のコードトーンを狙うか、AマイナーペンタやAナチュラルマイナースケールを使う。(※もしくは両アプローチを複合的に使う)

・E7のコード上では、E7のコードトーンを狙うか、AナチュラルマイナースケールのG音をG♯音に変えたもの、=Aハーモニックマイナースケール(=EHmp5↓)を使う

と言う事になりますね。

そしてE7のコードトーンを狙う場合、Aナチュラルマイナーに含まれていないG♯音を狙ったり、コードトーンとして重要な、B音(P5th)を狙ったりすると、Am7への解決感を強く醸し出すことが出来るのです。(※もちろんE音やD音を使ってもOK)

では、それらの実例として以下の譜例を弾いてみましょう。

基本的に譜割りはあまり気にせずに、音を良く聴きながらゆっくり弾いてください。コードをジャラーンと弾いて響きを確認した後、単音の流れを聴いていく感じです。

譜例、Bm7(♭5)⇒E7⇒Am7

重要なポイントとしては、「Bm7(♭5)⇒E7」と「E7⇒Am7」のチェンジの際、G音とG♯音が切り替わった時に、響きがガラッと変わる所です。

そしてE7のところでG♯音を弾くと、次に半音上のA音に解決したくなる、リーディング・トーン(導音)としての役割も意識しましょう。(※導音に関しては、vol.52で学びましたね)

さて、と言うことで、今回は以上になります。

今回の内容を踏まえて、コード進行のバッキングを録音したりして、色々とソロプレイの練習をしてみてください。

バッキングを録るものが無かったり、作るのが面倒な場合は、上の譜例の様に、まずコードを鳴らし、その後に単音でのメロディーを弾き、また次のコードに移って同じ事をする、と言う、ソロギター的な練習法でも構いません。

それぞれのコードに対応することや、スケールの切り替えが出来る事も重要ですが、まずはマイナーのⅡ-Ⅴ-Ⅰにおける、ハーモニーの切り替わりを感じてください。

では、次回に続きます。

ありがとうございました。

大沼

※次回vol.55はこちら

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名前:大沼俊一

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